野里町歩紀

月1回のペースで大阪近郊の「野」「里」「町」を歩きます。そして合間にちょっと気になったことや世情について思いつくままつぶやきます。ただ論争は好みません。

旧大和川歩紀2~「玉串川」其の壱:「二俣」から「楠根川」~

訪問日:令和7年11月2日(日)
出 発:JR「志紀駅」
到 着:JR「四条畷駅

 前回は旧大和川の主流「長瀬川」に沿って歩きましたが、今回は「玉串川」を歩きます。旧大和川は河内平野に出たあと北に曲がり、八尾市二俣(ふたまた)で「長瀬川」と「玉串川」に分かれます。長瀬川は川に沿って最短距離で歩けましたが、玉串川は扇のように支流が広がるので結構な距離を歩きますよ。かつては「玉櫛川」と呼ばれていましたが「玉串川」で統一しておきます。市街地なので給水・トイレの心配はありません。

 なお私の「歩紀」は、個人的には一つのユニットなので一記事で紹介したいのですが、かなり長文のうえ100枚前後の写真をアップしているので、いろんな記事を訪問しなければならない読者の皆さんにとっては負担になると思います。ということで今回からは写真にして30枚ちょっとに分けてアップすることにしました。


 一応、前回の地図を載せておきます。

 (出典:「わたしたちの大阪(4年)」、日本文教出版株式会社)

 

 今日のスタートはJR「志紀駅(西口)」です。大阪駅から約1時間(410円)。東口は前回通り過ぎました。西口は国道25号線に面しており、駅前交番もあるのでこちらが正面でしょうか。午前9時、今日もニコニコ出発です。ここは大阪府八尾市。

 

 国道25号線を南に進めばすぐ右に「弓削神社」がありました。「ゆげ」と読みます。八尾は結構難解地名が多いです。古い土地なのでしょう。

 

 物部氏の祖神である「饒速日命(にぎはやひのみこと)」を主祭神とします。河内地方は物部氏ゆかりの地ですからね。今日一日の安全を祈願します。

 

 参拝を終えそのまま国道を南下し、「志紀南交差点」で国道25号線を渡り、すぐ右の国道170号線(大阪外環状線)の高架下へ。そこには「左さかい」と刻まれた道標と石柵に囲まれた記念碑が。

 

 「西村市郎右衛門碑」。大和川の付け替えにより田畑を失ったり、用水が枯渇する集落もありました。そのような中、弓削村の庄屋である西村市郎右衛門は、用水が枯渇したため幕府の許可を得ず大和川の水を引き、その後全責任を負い処刑されたそうです。一大事業であっただけに「功」だけでなく「罪」もあったんですね。

 

 さらに国道25号線を南下し、「志紀町南3丁目交差点」を左折。JRのアンダーパスをくぐり左に曲がれば、前回訪れた「長瀬川」と「玉串川」の分岐点である「二俣」に出ました。今日は右へ進みます。右岸を歩きましょう。(午前9時15分)

 

 玉串川はかつて「玉櫛川」と呼ばれていました。その由来については後ほど。

 

 八尾市立曙川東小学校前を通り過ぎます。

 

 右にモータープールが見えれば鋭角に右折。その先の高圧鉄塔横を真っ直ぐ進み踏切で近鉄大阪線を渡ります。すぐ先に川が。「恩智(おんち)川」です。左へ曲がり左岸を進みます。ほぼ当時と同じ場所を流れているそうですよ。(午前9時30分)

 

 恩智川は河内平野の東端である生駒山地の麓を南北に流れるため、生駒山を源流とする谷川はすべて恩智川に流れ込みます。そのため東大阪・八尾には生駒山地を源流として大阪湾に流れる川は1本もありません。生駒山地は急峻な斜面なので、大雨が降れば一気に水かさが増します。それも水害の一因だったのでしょうか。

 

 恩智川は柏原市内の生駒山中を水源とするため、厳密には旧大和川ではないかも知れませんが、旧大和川とともに河内平野を縦断し「深野池」に流れ込んでいました。今は「寝屋川」に流入します。

 

 恩智川に出て3つ目の橋である「母未橋」に出れば左折し、ここで恩智川と一旦分かれますが、後半には恩智川に沿って歩くことになります。近鉄大阪線の高架をくぐって玉串川に戻ります。

 

 途中、暗渠に入り川がなくなりました。そのまま真っ直ぐ進み「柏村交差点」で大阪外環状線を渡りましょう。

 

 しばらくすれば玉串川が現れます。

 

 「金光八尾高等学校」を過ぎれば、川沿いは遊歩道として整備されています。(午前9時48分)

 

 途中に設けられている公園にはトイレもあります。

 

 その先には「八尾市立山本球場」。住宅街なのでナイター設備はありませんが、内野スタンドを有する本格的な球場です。以前は夏の甲子園の大阪予選をやっていましたが、今では他の球場に移ったようですね。

 

 「疎水百選」に選ばれており、東屋や川面まで下りれるデッキなども作られています。

 

 サギの仲間でしょうか。何かを狙っていますね。

 

 付近は戸建ての住宅街なので静かですよ。

 

 近鉄大阪線「山本駅」の踏切を渡れば左に神社が。「山本八幡宮」です。玉串川はサクラがきれいですよ。(午前10時8分)

 

 前回歩いた「長瀬川」同様、「世界かんがい施設遺産」に登録されているのですね。

 

 玉串川はまだまだ続きますが、ここで左にそれます。神社を右に見ながら西へ進み、旧家の前を通り過ぎます。

 

 道なりに10分ほど歩けば川が現れます。これは旧大和川の支流「楠根川」です。長瀬川と玉串川の間を流れます。最初の地図を思い出してください。

 

 橋を渡って左岸を歩きましょう。ここは地道ですが、すぐに普通のアスファルト道に変わります。

 

 途中、府道と交われば左の信号を渡りましょう。すぐ先の押しボタン信号がある横断歩道でも大丈夫ですよ。ずっと川に沿って歩くと左に公園が見えてきました。実は今の楠根川は改修され、かつての川筋が部分的に公園になっています。以前はこの公園の下を流れていました。(午前10時34分)

 

 ここは「旧楠根川緑地第5ブロック」です。

 

 先の橋で一旦緑地が切れるので橋を渡ります。そこから「第4ブロック」が続きます。

 

 これらの緑地は「流域貯留浸透施設」と言って、洪水の際には緑地内に水を引き込み、遊歩道も川になるそうです。

 

 次は「第3ブロック」です。

 

 前回歩いた東京武蔵野の「玉川上水」のような鬱そう感はありませんが、都市公園としてそれなりに整備されていますね。

 

 府道尾道明寺線と合流し左に曲がれば「第2ブロック」。

 

 府道八尾枚方線を渡れば最後の「第1ブロック」です。

 

 第1ブロックを過ぎれば何でもない堤防が続きます。

 

 やがて右から流れてくる「第二寝屋川」と合流し、今の楠根川はここで終わります。この先にもいくつかの川筋が緑道として残っており、かつての楠根川は新開池に流れ込んでいました。次回はここから玉串川の分流である「吉田川」「菱江川」に向かいます。(午前10時58分)