6年生たちが進学した中学校の入学式。正式に招待されるのは、校長先生と6年生の担任だった教員だけです。通常この時期は「春休み」です。私は、参列者外として勝手に中学校の校門前に行き、その春卒業した元6年生を迎えました。保護者と一緒に並んでいる元6年生に「おめでとうございます」と声をかけながらのお迎えです。
受付も終わり校門が閉まりました。そこへひとりの元6年生の女子がやってきました。ちょっと家庭に「課題」のある児童でした(今は「問題児」ではなく「課題児童」と言います)。結構気の強い女の子です。保護者は入学式に参列しないようです。
ここからは私の勝手な想像です。
同級生たちは真新しいセーラー服に身を包み、保護者も式典にふさわしい服装で一緒に並んでいます。そんな中、ひとりで並ぶことができなかったのでしょう。みんなが式典会場(体育館)に入った後、あえて遅刻して来たのです。校門は閉まっています。そこにたまたま知っている顔の私が立っていたので、声をかけてきました。私は中学校の職員ではないので、どうしようもできません。そのため学校のインターホンを鳴らし「〇〇小学校の者ですが、うちの子(児童)が遅れてきまして……。」
出てきた中学校の先生も大体の事情は察しているようです。「わかりました。ありがとうございます」と言って彼女を式典会場に連れて行きました。会場の席に座ってしまえば、保護者が来ていようがいまいがわかりません。
「ご入学おめでとうございます」